2000年3月議会

◆13番(加戸悟君)日本共産党徳島市議団を代表して、質問をいたします。
 国の大型公共事業に対する全国初の住民投票となった、徳島市の第十堰住民投票は、投票率が55%に達し、可動堰反対が10万2,759票で91.64%、賛成が9,367票で8.35%となり、圧倒的多数の反対票で、見事成功させることができました。
 この住民投票の結果は、周知のとおり、県や建設省を初め、可動堰推進派に大きな衝撃を与えています。それと同時に、環境破壊とむだな大型公共事業に反対して闘っている全国の方々にとっては、この上ない大きな励ましとなっています。これは、あくまで計画を推進すると公言してきた建設省や、可動堰推進勢力の投票ボイコット戦術を乗り越えて、徳島市民が下した明確な回答であり、市民の良識の力です。「住民投票の会」や「可動堰反対に○の会」を初め、住民投票成功のため日夜奮闘されたすべての皆さんに、心からの敬意を表します。
 さて、徳島市の財政構造は、経常収支比率や公債費比率が高くなっており、財政の硬直化が進んでいますが、今、日本の自治体財政は破綻のがけっ縁に立たされていると言われています。この自治体財政の危機は戦後3回目で、1回目は、1950年代に朝鮮戦争のデフレによって発生し、2回目は、1970年代オイルショック後の不況の影響、そして、バブル経済崩壊後の今回です。これは、長引く不況に加え、国の路線や財政危機を国が自治体に押しつけてきたことに大きな原因があります。国・地方合わせて、ゼネコン型の公共事業に1年間で50兆円使う一方、社会保障には20兆円という世界の中で逆立ちした政治、これを直さないと、国も自治体も財政が破綻することは明らかです。この逆立ち政治を直していくチャンスを持っているのが、私たち徳島市です。
 県は3,200万円、建設省も莫大な費用を投入して、「OUR徳島」やマスコミなどで可動堰推進をPRしてきました。それに対する徳島市民の答えは明確でした。9割が可動堰に反対、しかも、反対の理由が明確です。
 投票日の四国放送が行った出口調査では、可動堰建設に反対票を投じた人のうち、42%が環境悪化、そして、32%が可動堰は税金のむだ遣いを挙げています。市民は、可動堰よりも介護保険などの充実を求めていることが予測できます。
 住民投票で市民が下した審判、可動堰建設反対が、今、日本の政治の流れを変えようとしています。国と徳島市を初めとした自治体の財政を健全化させる道を、不況から脱出する道を、介護保険を初めとした社会保障が大事にされる道を、徳島市が発信地となってつくろうとしています。
 しかし、小渕自自公政権は、野党の反対を押し切って、来年度予算案の衆議院採決を強行しました。ゼネコン型の公共事業と大銀行へのばらまき支援に象徴される、財政再建の見通しも展望も持たない、景気回復にも逆行する、無責任以外何物でもない予算案です。「たった一代で101兆円の借金をふやした。私は世界一の借金王」、こう言ってはばからない小渕首相。来年度予算で、国と地方の財政赤字は単年度でGDP比9.4%、債務残高は645兆円で、GDP比129.3%にもなります。日本の財政はサミット参加国の中でも最悪で、ヨーロッパ共同体・EUの通貨統合の最低基準であるGDP比単年度赤字3%以下、債務残高60%以下に照らせば、まさに破産国にほかならない、深刻きわまりない事態です。
 また、現在の債務残高のGDP比は、戦争末期の1943年の水準に匹敵するものです。このままいくと、日本の経済成長が3.5%水準になったとしても、5年後の2005年度には、国・地方合わせて900兆円の借金残高になると大蔵省は試算しています。小渕自自公路線のままでは、大増税か悪性インフレかという、国民的破局にいずれ直面することは避けられないだろうと言われています。
 国の労働力調査によると、1999年平均の完全失業率は4.7%、317万人で、調査開始以来最悪です。景気回復の重要な柱であり、GDPの6割の大きさを持つ個人消費を見ると、国の家計調査では、1999年の消費支出が7年連続でマイナスとなり、すっかり消費は冷え込んでいます。
 こうした中で、市民の暮らしや営業は大変深刻な事態となっています。国の政治が悪いとき、憲法第92条や地方自治法に基づいて、市民の暮らしや営業を守る役割を果たすのが徳島市政の役割ですが、そうなっているでしょうか。
 徳島市の来年度予算案を見ると、不況による市民の深刻な生活実態や切実な要望を反映して、一定評価できる施策が目につきます。しかし、それでどうなるのかとなると、不況打開への展望など、見えてきません。
 その一方で目につくのが、互助会事件や体育振興公社事件で、市長と部落解放同盟の癒着関係が指摘され、多くの市民から批判を受けているのに、同和団体への補助金など、一向に改めようとしない構えです。
 そこで、幾つかについて質問をし、市民の望む市政の方向を提起していきたいと思います。
 まず、住民投票の結果を受けての質問をいたします。
 徳島県は、二つの川に巨大な大型公共事業を計画したことで知られています。一つは、吉野川の可動堰、もう一つは、那賀川の細川内ダムです。周知のとおり、細川内ダム建設計画は一時休止しています。実質的にダム計画を凍結させたわけです。木頭村長を先頭に、まさに村ぐるみでダム計画反対を世論に訴え、さまざまな取り組みを展開してきたからこそ、なし得た到達点です。そして、今はダムに頼らない村おこしを進めています。今度は、可動堰反対を表明した市長がどう動くのか、その行動姿勢が問われています。
 そこで質問いたします。市長も市民とともに可動堰反対の行動を展開することが、計画をとめる上で不可欠だと思います。市長はどんな行動をとるのか、具体的にお示しいただきたい。御答弁をお願いいたします。
 続いて、介護保険について質問いたします。
 来年度予算案では、年間2億600万円を繰り入れし、第1号被保険者保険料を3,200円としていますが、これは数十の老人クラブも署名している介護保険をよくする徳島市民の会の署名を初め、多くの市民の要望を反映したものとして評価できます。しかし、このまま推移していくと、負担にたえられない人たちが多く出るのではないかと危惧しています。
 それは、住民税非課税の人に3,200円の保険料がかかるからです。住民税が非課税となっているのは、生活費非課税の原則が適用されており、税金を取ると、憲法第25条にある、健康で文化的な最低限度の生活が営めなくなるからです。その人たちの年金から、毎月3,200円もの介護保険料を天引きしたらどうなるでしょうか。最低生活が壊れてしまいます。また、年金が月1万5,000未満しかない市民が7,200人もいます。この人たちからも毎月保険料を集めるわけです。深刻な事態がいろいろ起こると思います。
 そこで質問いたします。もともと負担能力のない非課税の人たちには、スタート時点の無料を続けていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。御答弁をお願いいたします。
 次に、徳島市高齢者保健福祉計画について質問いたします。
 徳島市の65歳以上の高齢者は、平成16年には19.1%となって、市民の5人に1人が高齢者になると予測されています。介護保険は非常に大事ですが、介護保険にかかわるのは高齢者のうち1割で、おおむね健康で、日常生活が自立している高齢者、いわゆる介護保険の適用を受けない高齢者は9割を占めるとの予測です。
 徳島市高齢者保健福祉計画が掲げている基本目標は、「人生いきいき生涯福祉都市・とくしま」徳島の実現を目指して、個人の生活が尊重され、多様な生き方を認め合う人間尊重の視点に立ち、高齢者などが自立して社会生活を送れるようにすることを理念とします、こうしています。これを言葉だけ、絵にかいたもちに終わらせてはならないと思います。
 近年、餓死や孤独死が全国で多発し、社会問題となっていますが、高齢者問題を語るとき、高齢化社会の地域づくりを語るとき、最も重視したいことの一つに、私の地域からは餓死や孤独死のような悲劇は一人たりとも出さない、この構えだと思います。
 ことしの1月11日付徳島新聞の、「とくしま介護元年」シリーズに、孤独死が掲載されていましたので、一節を紹介いたします。
昨年の夏、徳島市内のマンションの一室で、70代の男性がふろ場で倒れて死亡しているのが見つかった。すでに死後数日。男性は数年前に妻を失い、一人息子は県外で会社勤めをしている。
遺体が発見されたのは、たまたま用事のあった近所の人が、いつになっても電話がつながらないのを不審に思い、郡部に住んでいる兄弟に連絡したことがきっかけだった。
四国大学のA教授が徳島県警の協力を得て1979年から98年の20年間の孤独死をまとめた県内調査によると、79年から10年間の孤独死が308人だったのに対し、89年から10年間は582人と倍近く増えている。特に徳島市など都市部での増加が目立ち、高齢人口の増加、核家族化などに伴う独り暮らしの増加、地域のつながりの希薄化などを要因に挙げる。A教授は、「最期の瞬間をだれかにみとってもらえないのは悲しい。老いによる感覚のずれや、生活のすれ違いでお年寄りの孤立化が進んでいる」
 こういう記事です。徳島市を中心に、高齢者を中心とした孤独死がこんなにもあるものかとショッキングな思いでこの記事を読みました。徳島市高齢者保健福祉計画は、その目的から見ても、これを立てる上で、孤独死などの現実を把握しておくことは不可欠だと思います。
 そこで質問いたしますが、最近10年間で582人もいるとしている県内の孤独死のうち、徳島市民は何人なのか、御答弁をお願いいたします。
 続いて、国民健康保険について質問いたします。
 今、市民の暮らしや営業は、大変深刻な事態になっています。
 私の生まれ育った渭東沖洲は、全国でも屈指の木工地場産業地帯でした。今は寂れてひっそりとしています。それもそのはずで、平成2年から平成9年にかけて木工業の事業所数で、全国で減った数が17%なのに対し、徳島市では、その倍以上の36%も減っています。商店も「物が売れない」、また、「いつつぶれるかわからない」「いつ首になるかわからない」、その上、商工ローンやサラ金の被害など、どこもかしこも不景気な話と見通しのない不安でいっぱいです。
 そこで質問いたしますが、国保に加入している市民の暮らしや営業が、長引く不況の中で深刻な状況になっていると認識されているのかどうか。また、今こそ国保料を引き下げるべきだと思いますが、どうなのか。御答弁をお願いいたします。
 それぞれ御答弁をいただいてから、再問させていただきます。

◎保健福祉部長(祖川信明君)まず最初に、介護保険の御質問にお答えをいたします。
 御承知のとおり、介護保険制度は、これまで国においていろいろ議論がされ、平成9年12月に法律として成立をいたしたものでございます。
 御質問の、国における65歳以上の方の保険料の特別措置につきましては、法施行後、半年間は保険料を徴収せず、さらにその後1年間は保険料を半額にする措置で、この措置につきましては、厚生省からの通知によりますと、介護保険法の円滑な実施のための特別措置であるということでございまして、我々もそう認識をいたしておるところでございます。現段階におきまして、制度の開始を間近に控え、全力を挙げて制度の円滑な施行に努めることが重要であると考えております。したがいまして、今後におきましては、法に定められた方向で実施していきますが、必要に応じまして、国の方に対しまして、財政援助等の要望をしてまいりたいというふうに考えております。
 次に、高齢者保健福祉計画の中の御質問で、高齢者の孤独死の実態でございますが、人の死は、家族の近親者にみとられて最期を迎えることが理想であるというふうに思います。近年の少子・高齢化の進展や家族機能の変化、また近隣地域との関係の希薄化などの社会環境の変化等が、独居高齢者の増加やあるいは孤独死の発生に大きく影響をしておるというふうに考えられます。
 現在、本市における独居高齢者につきましては、友愛訪問員あるいは民生委員による訪問と訪問給食、ホームヘルパー訪問時、あるいは在宅介護支援センターにおける安否確認を実施をいたしておるところでございます。現段階におきまして、本市の孤独死の実情につきましては、把握をしていない状況でございます。
 次に、国民健康保険についての御質問でございますが、本市国民健康保険への加入状況を見ますと、平成8年度まで減少傾向にあった若年被保険者数が、平成9年度から増加に転じまして、その後も増加傾向は現在も続いておるという状況でございます。これは、全国市町村国保も同様の傾向にありまして、失業等により、被保険者が社会保険から国民健康保険へ移動したことが主な要因であると推測をいたしております。このようなことから推測をいたしますと、景気の動向につきましては、依然厳しいものがあるのかなというふうに感じております。
 次に、国保料を引き下げるべきでないかということでございますが、平成11年度の本市国保財政は、依然として被保険者数が増加傾向を続けるとともに、被保険者一人当たり平均医療費が、近年にない大きな伸びを示しております。医療費の支払いである保険給付費が、前年度に比較をいたしまして7億円程度増加するのではないかと見込んでおります。
 また、人口の高齢化に伴う老人医療費の増嵩によりまして、老健拠出金も前年度比で5億5,000万円程度増加をいたしております。この結果、11年度の国保会計の実質単年度収支は、昨年に続きまして2年連続で大幅な赤字になる見込みとなっております。また、加えまして、医療保険制度の抜本改革が2年先送りされるということでございまして、医療保険を取り巻く環境は依然として厳しく、先行き非常に不透明な状況でございます。
 このようなことからも、また国保財政の中長期的な観点からも、平成12年度の国保料は引き下げる環境にないものと判断をいたしまして、被保険者一人当たり平均の医療分保険料につきましては、引き続き前年度同額に据え置くこととさせていただいております。
 以上でございます。

◎市長(小池正勝君)私への御質問は、吉野川可動堰に関する住民投票について、その結果を受けての行動、対応ということでございました。
 この点につきましては、先般市長説明をさせていただいた中でも触れておりますけれども、建設省が示しております現在の可動堰建設計画には反対であると市民の意思が示されたものと理解をいたしております。これを重く受けとめまして、現計画に反対を表明したところでございます。
 一方で、現在の第十堰は老朽化しておりまして、このまま何もせず放置しておくというわけにはまいりません。したがいまして、現計画にかわるさまざまな代替案について検討すべきであると考えておりまして、それに従って行動をしてまいりました。
 具体的に申しますと、私自身、1月24日に直接に県知事さん、建設省徳島工事事務所長さんに面談をさせていただきまして、さまざまな代替案についての御検討をお願いしたところでございます。また、2月4日には、第十堰建設促進期成同盟会理事会に出席をさせていただきまして、流域の市長、町長の皆様に同様の御説明をさせていただいたところでございます。
 今後とも、この方針のもと、対応してまいりたいと考えておるところでございます。
 以上でございます。

◆13番(加戸悟君)まず、可動堰反対の行動について市長より御答弁いただきました。
 しかし、ただいまの話は従来の延長線上の話で、反対がどこまで真意なのか不明瞭です。そこで、二つの点を市長にお伺いしたいと思います。
 まず第1は、市長が、県や建設省に可動堰建設計画の白紙撤回を要求していくのかどうかです。中山建設大臣は、ほかにいい案があれば可動堰にこだわらないなど、市長と同じようなことを言いながら、可動堰建設計画は白紙撤回しない、中止しないと国会で答弁しています。ほかにいい案があればというのなら、多くの学者、多くの市民、国民が示している現堰の補修と強い堤防づくりをこそ議論すべきです。そのためには、結論が可動堰しかないでは議論になりません。
 住民投票で市民が下した結果は、可動堰反対、可動堰建設計画の中止や白紙撤回です。そして求めているのは、現堰の補修と強い堤防づくりであり、新河川法に基づく吉野川流域全体の整備計画です。
 そこで、市長にお伺いしますが、可動堰反対なら、まず計画を白紙に戻すことを要求するのが当たり前の話です。市長は、県や建設省に可動堰建設計画の白紙撤回を要求していくのかどうか、御答弁をお願いいたします。
 第2は、第十堰建設促進期成同盟会の問題です。第十堰建設促進期成同盟会が、実質的に可動堰建設計画を推進している会であるということは周知の事実です。可動堰反対なら、なぜ会をやめないのか、これが市民の声です。市長は同盟会をやめるべきです。市長の御答弁をお願いいたします。
 続きまして、介護保険についてです。ただいま、国に財政援助など求めていく旨、御答弁をいただきましたが、非課税の人を無料にするなどの努力も強く要望しておきたいと思います。
 こうした負担にたえられないような保険料になる最大の原因は、国が負担金を大幅に削り、国民の負担を大幅にふやして介護保険をスタートさせるからです。国の負担割合を、現行の45%から12%も削って32.6%にし、その一方で、国民の負担割合を、現行の26.3%から16%もふやして42.4%にしています。そのために非常に高い保険料や利用料を、徳島市を初め自治体はかけざるを得ないとか、基盤整備がなかなか進まないなどの深刻な事態がつくり出されています。小渕自自公政権は、保険料を半年間ただにしたり、1年間半額にしたりしますが、選挙が過ぎればもとのもくあみ、痛みを先送りにする。こんな党利党略的なやり方で、結局は高い保険料や利用料を国民に押しつけてくる、こんな方法は許されないと思います。
 国の負担割合を現在の負担水準に近い50%へ引き上げると、国民の負担割合は25%に下がります。そうすれば、非課税の人たちの保険料を無料にしたり、利用料を現在無料の人は、無料のまま続けることができます。
 しかし、現実は、小渕自自公政権の来年度予算で、医療、介護、年金の改悪により、国民は新たに2兆円の負担増、給付減が強いられる、そういう状況になろうとしています。深刻な事態です。せっかく介護認定されても、保険料や利用料が払えないため、介護を受けられなくなったり、介護を拒否する人が出るのではと危惧しています。国が制度改善を図らないとどうしようもない面もありますが、市民を守るため、徳島市としても、市民負担の軽減や基盤整備の充実など、いろんな努力をする必要があると思います。
 その中から、次の点について質問をいたします。
 まず、保険料、利用料の減免制度を拡充することについてです。厚生省は、社会福祉法人等による、生計困難者に対する利用者負担の減免で、減免の対象者として非課税や生活保護基準を挙げています。非課税など低所得の人たちに対して、生活保護基準を目安にした保険料や利用料の減免制度を拡充することが必要と思います。いかがでしょうか。また、介護保険料を払えない人に、3割、3倍の利用料をかけたり、償還払いにしたりする制裁措置は断じて実施すべきでないと思います。いかがでしょうか。御答弁をお願いいたします。
 続いて、徳島市高齢者保健福祉計画についてです。
 市長は、所信で、高齢者一人一人が安心して暮らせる社会の実現を目指すと表明していますが、徳島新聞で市内の高齢者が何人も孤独死していることが報道されても、いろいろ言うがつかんでいない。ところが、これがどこが安心して暮らせる社会と言えるんでしょうか。これでは、言うことは立派だが中身がない、こう言われても仕方がないんじゃないでしょうか。こんな構えで徳島市高齢者保健福祉計画を立てている。だから、言葉だけの絵にかいたもちになるんじゃないかと心配しているわけです。
 現在、徳島市内には4万5,000人を超える65歳以上の高齢者がおり、そのうち約5,300人がひとり暮らしの高齢者、約4,500世帯が高齢者のみの世帯で、合わせると1万世帯にもなり、さらに増加する傾向です。
 私の知り得ているところでは、市内の高齢者の孤独死は、90年代に入って急増しています。徳島市高齢者保健福祉計画の中に、孤独死ゼロを目指す町づくりぐらい入れたらどうですか。今後は孤独死など一人の犠牲者も出さない、こうした思いが伝わってくる、魂の入った徳島市高齢者保健福祉計画へと改善することを強く要望しておきます。
 また、この計画は、地区の社会福祉協議会や民生委員会、老人会、婦人会を初め、大勢の市民ボランティアを結集しないと実現できない中身になっていると思います。大勢の市民に積極的に動いていただくためには、まず行政サイドがしっかりした計画とともに、地域ネットワークをつくるための制度の拡充を積極的に行い、行政の方もできる限りのことをするから、どうか市民の皆さんも力をかしてください、こう言える環境を早急につくり出すことが大切だと思います。
 こうした立場から、地域のネットワークをつくり出していく上で大切だと思われる二つの制度について、質問いたします。配食サービスと緊急通報システムです。
 配食サービスは、単に食事をサービスするだけでなく、安否確認も兼ねて行うもので、地域のネットワークづくりには非常に大事なものだと思います。高齢者だけの世帯が1万世帯もある中で、配食サービスをどう実施しようとしているのか、計画目標も含めて御答弁をお願いいたします。
 配食サービスがこちらから高齢者を訪ねて安否確認するのに対して、緊急通報システムは、高齢者の方から病気や事故など突発的な事態のとき発信できる支援システムです。また、このシステムは、緊急時だけでなく、日常生活における不安を除き、安心を確保するとともに、高齢者が地域社会の一員として人間らしく温かく暮らせるようにすることを目的として実施されているものです。緊急通報システムをどう発展させていこうとしているのか、計画目標も含めて御答弁をお願いいたします。
 続きまして、国民健康保険です。
 国保運営が厳しいなど御答弁をいただきましたが、不況の中で、市民の負担能力が大きく低下していることのあらわれです。また、引き下げる環境にない、こういう御答弁もありましたが、到底納得できません。11年度末見込みの剰余金が24億7,000万円もあります。市民から国保料を取り過ぎてきたからです。今こそ国保料の引き下げを実施するべきです。さらに、これからは介護保険料が国保料に上乗せされ、料金が上がり、ますます国保料が支払えないような事態になるんです。
 実は、市長も同じようなことを言っているんです。市長も属している全国市長会は、昨年11月、国民健康保険に関する要望を国へ出していますが、その中に、「介護保険制度の実施に伴い、介護保険2号保険料徴収により、保険料収納率がさらに低下し、国保運営が一層困難になることが懸念されるので、十分な財政措置を講ずること」とあります。
 そこで、市長にお答えいただきたいのですが、高知市でも松山市でも、国保料減額の措置をとったと報道されています。介護保険のスタートによって料金が上がる今こそ、市民の暮らしを守るために国保料を引き下げるべきだと思います。いかがでしょうか。
 それぞれ御答弁をいただいて、再問させていただきます。

◎保健福祉部長(祖川信明君)再問にお答えをいたします。
 まず、介護保険の再問についてでございますが、御承知のとおり、介護保険制度は社会保障制度であり、これまでの社会保障制度のあり方と同様、自己責任を基本としつつ、相互扶助で支える社会保険方式により運営をされるものでございます。こうしたことから、高齢者本人に対しましても、無理のない範囲で保険料や自己負担を求めているもので、保険料は所得に応じて5段階に設定をされ、所得の低い人には基準保険料の25%、あるいは50%を減額した保険料設定となっておりまして、利用料につきましては所得に応じ、一定の利用者負担の制限措置などがございます。
 御質問の保険料の減免につきましては、災害時等により一時的に負担能力の低下が認められる場合には、保険料を減免することといたしております。そうした一時的な負担能力の低下という基本を踏まえまして、適切に対応してまいりたいというふうに考えております。
 次に、保険料未払い者に対する制裁措置についてでございますが、保険料は制度の基本的な財源で、負担の公平からも、また相互扶助ということからも、納付義務がございます。保険料未納の方に対しましては、介護保険法により給付の償還払いでありますとか、一時差しとめなどの措置が段階的にとられることになっておりますことから、本市といたしましても法に従い、保険料未払いとなった場合には、そうした措置をとらざるを得ないと考えております。今後、未払いによりまして、こうした措置が講じられないように、制度の趣旨を十分市民の方に御理解をいただくために、広報等を通じまして周知徹底を図っていきたいというふうに思っております。
 次に、配食サービスあるいは緊急通報システムの整備目標でございますが、配食サービスにつきましては、現在デイサービス事業の中の訪問給食として実施をしているものを組みかえる事業でございます。平成10年度は約2万3,400食の実績がございまして、安否確認を含め、必要な高齢者に対して供給ができ得ていると認識をいたしております。さらに12年度におきましては、新たな需要を考慮いたしまして、3万食の配食を見込んでおるところでございます。
 また、緊急通報システムにつきましても、現在460台を設置をいたしております。必要な方に対しましては対応できていると認識をいたしておるところでございます。平成12年度以降につきましては、これまでよりも10台多い年間90台を設置していく予定といたしております。
 いずれにいたしましても、高齢者保健福祉計画につきましては、3年ごとに見直しをすることとなっておりますので、配食サービスでありますとか緊急通報システムの整備目標につきましては、その見直しの際に、各年度の利用実績を踏まえた整備目標を検討していきたいというふうに考えております。
 以上でございます。

◎市長(小池正勝君)私への御再問は3点ございました。
 まず初めに、第十堰の点から申し上げます。第1点は期成同盟会についてでございます。
 私は、現在の第十堰は老朽化しておりまして、このまま何もせず放置していくわけにはまいらないと考えております。また、これは流域全体で考える問題だと考えております。さらにまた、この期成同盟会の会則上も、可動堰との表現はございません。可動堰ありきではないと理解をいたしております。したがいまして、会にとどまり、内部で投票結果を踏まえて対応したいと考えております。
 具体的には、先ほども申し上げましたように、2月4日理事会に出席をさせていただきまして、現計画にかわるさまざまな代替案について、同盟会として御検討していただくようお願いをしたところでございます。今後ともこの方針で対応してまいりたいと考えております。
 2点目でございますが、これも先ほど申し上げましたけれども、私は県と建設省を訪問させていただきまして、現計画には反対であり、さまざまな案について、いま一度検討していただくようお願いしたところでございます。今後、さまざまな案を御検討いただけるものと考えております。
 3点目は、国保料についてでございました。これについて御答弁を申し上げます。
 先ほど担当部長から御答弁申し上げましたように、本市の国保財政は2年続きの赤字決算の予想でございまして、厳しい状況にあると考えております。国保財政の健全運営を行い、後世にツケを残さないことが、私どもに課せられた大きな使命であると考えております。
 しかしながら、御指摘のありましたように、新年度から40歳以上65歳未満の被保険者には、従来の医療分保険料の上に、介護保険の第2号保険料が加算されることも事実でございます。このような状況も十分認識した上で、医療費が増嵩する中にあっても、平成12年度の被保険者一人当たり平均医療分保険料は、引き続き据え置くというふうに考えておるところでございます。
 以上でございます。

◆13番(加戸悟君)可動堰反対について、市長から御答弁をいただきましたが、白紙撤回を求めるのでもなく、第十堰建設促進期成同盟会もやめない。本日の市長答弁を聞いて、市民の皆さんはどう思われたでしょうか。
 初問のところでお伺いしました市民とともに行動する具体案についてですが、市長は新聞のインタビューで、市役所内にさまざまな案を検討する組織もつくりたいと具体的に述べているんです。しかし、そのすぐ後でこれを撤回しています。こういうことも重ね合わせて、市民は、市長は可動堰反対と言っているが、どこまで信用できるのかと改めて思われたと思います。市長はどこまで本気か、試金石は市長が県と建設省に可動堰の白紙撤回を求めて行動するかどうかにある、そのことを強く申し述べておきたいと思います。
 介護保険についてですが、もともと負担能力のない非課税の人たちに保険料や利用料をかけるわけですから、非課税など低所得の人たちに、生活保護基準を目安にした保険料や利用料の減免制度を拡充することがどうしても必要です。また、制裁措置も実施すべきではない、そのことを強く申し述べておきたいと思います。
 高齢者保健福祉計画についてです。お聞きしていると、配食サービスも緊急通報システムも従来の延長線上のものでしかなく、1万世帯をはるかに超えると予測される高齢者の世帯など、どうしていくのか見えてきません。すべての市民が安心して徳島市に住み続けられるよう、目標値の大幅な見直しと、安心できるプランづくりを強く要望しておきたいと思います。
 国民健康保険についてです。今、御答弁で国保料を据え置く、こういうふうに述べられました。問題は、据え置いた上に介護保険料が上乗せされるんです。結局、料金は上がるわけです。不況の中、市民の負担はふえ、生活がますます悪化することは明らかです。
 徳島市の国保財政は、平成5年度から平成9年度まで5年連続の黒字でした。平成10年度に6年ぶりの単年度赤字になりますが、それは、不況が長引き、生活が大変で市民が負担能力を低下させているのに、国保料を引き下げなかったことが大きな要因です。それを証明するように、国保料収納率は、平成8年度から平成10年度まで3年連続でダウンしています。平成5年度に7%国保料を引き下げていますが、このときは、平成4年度単年度赤字だったのが、平成5年度黒字に回復し、収納率も88%から90%へ上昇し、それによって国からの財政調整交付金が5%アップするといったぐあいに、幾つかの相乗効果をつくり出しています。国保料を引き下げると、市民の暮らしを守り、少しでも払いやすくなり、収納率も向上することは、過去のデータからも明らかです。介護保険で料金が上がり、市民に重い負担がかかってくる今こそ、不況に苦しむ市民を守るために国保料を引き下げることを強く要望いたしておきます。
 最後になりますが、新しいミレニアム、そして来年は21世紀という、まさに歴史の曲がり角で行われた私たち徳島市の住民投票が出した答えは、可動堰建設反対とともに、市民が主役の政治でした。私たちは、市民が主役の政治を21世紀に大きく花開かせるために、また未来を担う子供たちに誇れる吉野川を、誇れる徳島を残すために、大勢の市民の方々とともに奮闘する決意を述べまして、日本共産党徳島市議団を代表しての質問を終わります。