2001年3月議会

◆30番(加戸悟君) ただいま各委員長より報告がございましたけれども、日本共産党徳島市議団を代表して、議案第1号、2号、6号、10号、19号、20号、23号、39号に反対の立場から討論を行います。
 まず、議案第20号平成12年度徳島市一般会計補正予算でありますが、一つは労働費のうち、職業訓練費1,298万8,000円は認められません。
 これは、同和対策運転技能習得費を補正するというものですが、本来、同和対策事業は、平成13年度末で経過措置期限が切れ、すべての特別対策を終結する方向が国の方針でも示されています。運転技能習得費についても見直しし、廃止すべき事業であるにもかかわらず、予想を上回る申請受給者が出たとして増額補正することは、同和対策終結の方向に逆行するものであり、認めることはできません。
 もう一つは、土木費のうちの鉄道高架促進費200万円ですが、認められません。
 この予算は、これまでの徳島駅付近の鉄道高架2期工事区の上に、さらに新町川から園瀬川の3期工事区間を加えて事業を推進しようとするものです。私どもは、従来の駅付近の高架計画については、多くの問題点があるとしてその見直しや事業の凍結を主張してきました。高架事業に付随する南北アクセス道路は、貴重な城山原生林保護の点から、また徳島城史跡保存の点から、さらに車道そのものの必要性の点から大きな問題があり、到底市民同意を得られるものではありません。さらに、新町川以南の3期工事区間については、現在の牟岐線の列車便数は、往復で1時間に三、四便しかなく、それが将来ふえることは考えられません。高架の必要性に重大な疑問があります。近年、この沿線での交通渋滞も相当緩和されており、踏切での渋滞が経済活動に大きな障害をもたらされているとは言いがたく、市民の間でも鉄道高架を待望する声は極めて少ないのが現状ではないでしょうか。市民ニーズが薄く、事業効果が少ない上に、環境まで破壊するおそれのあるこの計画に多額の投資をすることには賛成できません。この計画の抜本的な見直しを求めるものであります。
 次に、議案第23号平成12年度徳島市下水道事業特別会計補正予算のうち、旧吉野川流域下水道事業費6,296万円は認められません。
 本市の対象地域の計画処理人口は、2万7,500人としていますが、現在、川内、応神の総人口は2万1,000人ほどであり、今後、当該地域の人口が急激に増加することは考えられません。処理人口の推計と現状との間に大きな差異が生じています。また、合併浄化槽の急速な普及とともに公共下水道への依存度が低下し、公共下水への接続がスムーズに行えなくなることが明らかであります。さらに、下水処理場用地は、空港拡張に伴う埋め立てによって確保することになっておりますけれども、空港拡張自体全くむだな公共事業であり、県民のコンセンサスを得られていません。したがって、下水道の供用開始年度も未確定の状態です。以上のようなことから、事業主体の徳島県に対して大幅な計画変更を迫るべきであります。
 次に、議案第1号平成13年度徳島市一般会計予算でありますが、幾つかの項目について認めることができません。
 まず、総務費の住民基本台帳ネットワークシステム開発費並びに関連する予算は認められません。これは、一昨年6月に審議抜きで成立した住民基本台帳法の改正に伴う予算です。市民の氏名、住所、性別、生年月日の4情報と10けたの住民票コードを全国ネットで結ぼうとするものです。本来、これらの情報は個人のプライバシーに関するもので、絶対に他人に漏れてはならないものです。個人情報保護法で厳格に保護すべきものですが、いまだ個人情報保護法は成立していません。この前提のないもとでのシステム化は認められません。
 加えて、全国民に10けたの共通番号を付して、国並びに地方自治体によって管理する、この国民総背番号制についての国民合意はできていません。特に、将来的に納税者番号制度の基盤となることは明らかであり、マスコミを初め、国民世論は納得していません。このように、国民合意のない制度導入の前提となる今回のネットワークシステム開発は、徳島市としても行うべきではありません。
 次に、民生費、衛生費についてですけれども、同和団体補助1,773万6,000円、同和啓発事業委託費2,926万円については認められません。
 本市においては、平成13年度末をもって同和対策事業を終結させる方向で見直しが進められています。にもかかわらず、この二つの事業については減額も行わず、同額が計上されるということは認められません。
 次に、同和地区重度障害者保健福祉補給金428万円、同和地区高齢者保健福祉補給金6,054万円、同和地区知的障害者保健福祉補給金84万円、同和対策保育所入所支度金補助152万円及び衛生費の妊婦健康診査事業費中、同和対策分の112万6,000円、同和地域妊産婦手当支給事業費611万3,000円についても認定できません。
 これらは、いずれも県の補助事業であり、個人給付金ですが、本市は今後のあり方について県の方向に沿って対応していきたいなどと、県言いなりの態度に終始しています。しかし、現在、地区住民にのみこれらの給付事業を行わなければならない格差は既になく、これ以上事業を続けることは、かえって同和問題の解決をおくらせる結果となります。しかも、障害者福祉の増進や妊婦健康診査事業の充実などについては、一般施策をもっと充実させてほしいという声が上がっています。一般施策の拡充を図る中で、これらの同和対策事業を終結させていくべきです。
 次に、労働費の同和対策雇用促進費53万9,000円、職業訓練費5,473万8,000円は認められません。
 本来、平成13年度は同和行政終結のための最終年度であり、行政が主体性を持ってその方向性を明らかにしなければならない年です。ところが、職業訓練費の運転技能取得費は増額予算となっており、日当まで支給されるこの事業は差別解消どころか、逆差別を生むものだと言わざるを得ません。また、ミシン・編機技能取得費も時代の流れにそぐわない内容となっています。さらに、同和対策雇用促進についても、長引く不況で倒産・廃業によって失業者が増大する今、すべての市民の雇用不安を解消することこそ必要であり、一般対策としての雇用促進を進めるべきです。
 また、農林水産業費の同和対策農業振興事業費については、農業振興のためとする農機具購入費ですが、国の減反政策や農産物総輸入によってすべての農家が打撃を受けており、同和だからという特別扱いは許されるものではありません。本市が、本気で事業の廃止を考えるのであれば、その姿勢を明確にし、県当局へ強く働きかけるべきです。
 次に、農地費の吉野川下流域農業用排水対策推進協議会会費118万7,000円は認められません。
 この会費は、昨年まで44万円であったものが、74万7,000円の増額となっています。本市の説明では、平成6年度から国から行政需要費として約380万円が市に直接交付され、その中から国営農地防災事業のための推進協議会に約190万円を支出し、残りを土地基盤整備事業の調査事務費としてきたというものであります。さきの一般会計決算委員会で、この金の流れが問題になったため、推進協議会会費44万円に、この行政需要費の一部である74万7,000円を増額するというものです。この推進協議会は、2市6町と24の関係土地改良区がメンバーです。なぜ、推進協議会に対するものを国が直接徳島市に交付するのか、その理由が余りにも不透明であり納得できません。
 さらに、国営農地防災事業そのものについてですが、平成4年度計画当初の総事業費は550億円でしたが、平成11年度には743億円に増額になり、その分の市の負担金は5億7,000万円、平成12年度では総事業費が765億円で、1年間に22億円も増額になっており、それに伴う市の負担金は、果てしなく膨らむことになります。我が党の試算では、このままでは総事業費が1,400億円を越える巨大な事業となり、市の負担だけでなく、事業完成後の農家負担ははかり知れないものになると思われます。事業計画時期から10年以上も経過し、川内、応神地域は減反や宅地開発などで耕作地や農家戸数は激減しており、当初の事業目的から見ても、これほどの巨大な事業が必要なのかどうか疑問があり、認めることはできません。
 次に、土木費についてですが、第十堰建設促進期成同盟会会費26万9,000円は認定できません。この会は、名称こそ可動堰となっていないだけで、可動堰建設のための期成同盟会であったのは紛れもない事実であり、だからこそ市長はその会長をおりたのではないでしょうか。住民投票による市民の意思によって可動堰が白紙となり、市長も選挙直前に「あらゆる可動堰に反対」と公約して、市民に支持された以上、この会を脱退すべきであります。市民グループとともに可動堰にかわる代替案を模索すると言うのなら、名実ともにそれができる新たな協議機関、組織を提示するのが筋だと考えます。
 次に、鉄道高架促進費4,358万9,000円は認定できません。理由は、議案第20号のところで述べたとおりです。
 次に、教育費についてですが、同和教育費としての奨学金補助3,963万8,000円、入園・入学支度金補助1,646万5,000円については認められません。
 県の同和奨学金にさらに上乗せして、市独自の補助金を支給するなど、異常ともいえる手厚さです。一方、本市の一般奨学金予算は約420万円、支給人数も同和奨学金285人に対し80人と、その格差は明らかです。学ぶ権利を保障しなければならない状況は、地区も地区外も同じです。一般奨学金を拡充する中で、これらの特別事業を終結させるべきです。
 また、人権教育促進事業費3,085万4,000円及び県同和教育協議会会費141万3,000円についても認められません。
 人権教育促進事業は、徳島市同和教育推進協議会に事業委託を行っているものですが、部落差別の意識が解消に向かっている中、現在、同和教育啓発を続けることは、逆に差別意識や偏見を植えつけることなります。さらに、事業を任意団体に委託すれば、特定の個人や団体が介入するおそれもあるわけです。県同和教育協議会も同じ構図です。任意団体でありながら、実質的に本県の同和教育推進の中心になっています。しかも、現場の教員が職員として派遣されるなど、運営面でも大きな問題があります。既に、和歌山県では役割は終えたとして、県同和教育協議会みずからが解散しました。このような委託事業や団体への補助は直ちにやめるべきです。
 次に、議案第2号平成13年度徳島市国民健康保険事業特別会計予算についてです。国保事業については、私たち市議団として、積立基金と繰越金を保険料の引き下げに用いるべきだと主張してまいりました。この予算では、積立基金の一部を切り崩し、保険料を据え置くということでありますが、平成12年度でも4億円の黒字が見込まれており、不況で大変な市民生活を考えると、国保料の引き下げをこそ行うべきです。よって、この予算は認められません。
 次に、議案第6号平成13年度徳島市下水道事業特別会計予算のうち、旧吉野川流域下水道事業費4,092万円は認められません。理由は、議案第23号で述べたとおりです。
 次に、議案第10号平成13年度徳島市介護保険事業特別会計予算についてです。介護保険についても、低所得者に対する保険料、利用料の減免制度を実施すべきだと繰り返し主張してきました。ことしの10月から保険料の100%徴収も行われます。にもかかわらず、この予算には減免制度が盛り込まれておりません。国保料の重さに加え、介護保険の負担がのしかかったのでは、低所得者の生活は守れません。また、安心して介護サービスを受けることもできません。このように、低所得者に余りにも冷たい予算を認めることはできません。
 次に、議案第19号平成13年度徳島市旅客自動車運送事業会計予算についてですが認められません。平成8年度からの経営改善計画は、大幅減便や職員の大合理化によって事業の縮小を図る、市バス廃止計画そのものです。その中で、平成8年度では、約2万人の乗客数を維持していたものが、平成12年度末には、1万7,000人台まで減少し、市バス離れに拍車をかけています。しかし、市バス事業は、単年度決算では退職金を除けば、平成12年度も1億3,000万円の黒字見込みであり、市長部局の考えを切りかえ、退職金を一般会計で賄えば、経営が成り立つことは毎年の経常収支状況を見れば明らかです。市民の足を切り捨てる経営改善計画をやめ、市民の足を守るための施策を行うべきです。
 最後に、議案第39号徳島市立高等学校条例の一部を改正する条例を定めるについてです。これは、授業料の値上げを行うための条例改正案でありますが、これが採択されれば、3年連続の値上げとなります。県立高校の授業料に準じての値上げとのことでありますが、今の不況のもと、教育費の負担をふやすことは、学ぶ権利をも圧迫することにつながりますので賛成できません。
 以上で討論を終わります。